70%健康マガジン:辻野先生の回答

ココの情報は100%の健康をまったく保証しませんが、ボクがそうである
ように70%健康になるためのヒントが見つかるかもしれません。

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2008.05.13 Tuesday

四十七、「鍼灸院」について辻野先生の回答

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■今週のお題:「鍼灸院ってどう使えばいいんですか?」
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前回のあらすじ

アンドルーの策略にはまったジョセフィンは、姪っ子の太郎を助けるため全身に改造手術を受けた。

しかしその副作用で3日に1回は風邪を引くようになり、ライバルのレオに鍼灸院へ通うことを勧められる。

「鍼灸院って、ナニ?」

という話の続きだったかは忘れたけど、今回は『70%健康マガジン』でもたびたび推奨される鍼灸院について。

たまに街中で見かけるけど使い方がさっぱり分からないので、つっちーに聞いてみました。



「前回ってどんな終わり方やったっけ?」

いたってマジメに答えると、ダイエットの話をしていたら内臓の話になって、最終的には鍼灸院で相談しなさい。という流れで終わった。

「おお、今回の出だしはNOボケやん。そういえばそんな話やったな」

歩いてると鍼灸院ってたまに見かけるじゃん? たいがいは雑居ビルの2階とか3階に入ってたりするけど。でもどんなに困っていても、どんなにお金を持っていても、そこに入るシチュエーションが分からないんだよね。

だから今回は、鍼灸の国家資格を持つ辻野先生にその使い方を指南してもらおうと。

「了解。だったら遠回りのようやけど、鍼灸の歴史をざっと紹介したほうが理解しやすいやろな」

うん。ならそれでいこう。

「鍼灸はもともと3000年以上の伝統医学でな。日本には6世紀ごろ、仏教と一緒に中国から渡来してきた。701年に制定された"大宝律令"の中では鍼師、鍼博士、鍼生というのを定めて医事制度の中に取り入れていたんや。つまり今でいう医師と同列扱いってことやな」

ほおほお。なんだか社会の授業を思い出すような内容だね。

「ところが、あるとき蘭学が入ってきてブームになった」

蘭学?

「蘭学はざっくり言えば海外の医学のことで、外科の疾患に強かった。だからしばらくの間、内科は日本の伝統的な医学、外科は蘭学という切り分けで使われてたんや」

なるほどね。

「ところが明治時代に入って、“西洋医学をもって日本の医学とする”と法律で決まった」

だけど当時の内科医はぜんぶ鍼灸の人だったんでしょ?

「そうや。ところが鍼灸は“医療類似行為”でしかないとなったから、みんな慌てて西洋医学を学び、医師免許を持つ医者になったんや」

はぁぁ。それはなんと言うか、大変だね。大パニックじゃん。反対とか出なかったの?

「そら出たやろ。おもしろい逸話があってな。当時どちらの医療が優れているか、漢方医vs蘭方医の勝負があったらしい。お題は“かっけの治療”」

料理マンガみたいだな。やってる本人たちはシリアスだったろうけど。

「勝負の結果は漢方医が勝った。もちろん現代なら、かっけの原因はビタミンB1の不足だと分かっているから蘭方医も治療できるけどな」

へぇ。勝ったなら内科は鍼灸で決まりじゃないの?

「ところが時代が時代やから。当時は戦時中で、圧倒的に外科的な治療が求められていた。エグイ話やけど、手足が取れるような大怪我をした人に鍼灸で治療してもどうにもならんやん」

そうね。「根本から治しましょう」と言われてもイラッとするだろうね。

「結果として、海外から伝わってきた外科の知識と技術は多くの人々の命を救った。その時点で西洋医学の圧勝や」

なーるほーどねー。

「つまり何が言いたかったって、鍼灸院は内科的疾患に強いってことや」

じゃあ風邪を引いたら鍼灸院に行けばいいんだ。保険は使えるの?

「あくまで医療類似行為やから、保険は適用できん。それに適応疾患以外は治るとも公言できない」

えー、ツッコミどころ満載じゃん。じゃあとりあえず、いくらかかるのさ?

「院によって違うんやけど、相場は40分〜1時間で5000円ってところかな」

保険がない分、病院に比べるとずいぶん高いな。それだけ払って何がしてもらえるの?

「基本は鍼と灸やけど、内容も施術者によってまちまちやねん。鍼灸の目的は全身の気・血・水や陰陽、虚実を整え、五臓六腑のバランスを整えることやから、鍼だけとってみても全身に鍼をする人もいれば、ピンポイントで鍼をする先生もおる」

で、結局は全身派とピンポイント派はどちらが有効なの? 全身派のほうがお得感はあるけど。

「うーん…。"鍼灸"というのはジャンルだと思えば分かりやすいかもな。格闘技みたいなもんで、相手を倒すという目的は一緒やけど、その中には空手もあればボクシングもあるってことや。だからどんな流儀が有効とは一概に言えん」

じゃあ、ボクサーは寝技に弱いみたいな感じで、相性があるんじゃないの?たとえばボクはA治療院のやり方は合わないけど、B治療院はバッチリみたいな。

「もちろんあるで。だから鍼灸院によって患者さんのカラーが違うんよ。屈強なオトコばかり集まる鍼灸院もあれば、か弱いマダムばかり集まる鍼灸院もあるって具合にや」

へぇ〜。そんなもんなのか。

「要は美容院と同じや。髪を切るという目的は一緒でも、自分に合う・合わないがあるやろ? それで客層は同じような人ばかりだったり」

あるある。そういえば値段感も美容院と同じくらいだわ。だったら選び方として、入る前に外から客層を見るのもありだね。

「そのとおりやな。美容院の目的は髪を切ること。鍼灸院の目的は病を未然に防ぐこと。それだけの違いや」

なるほど。あと、鍼灸院では生活習慣改善のアドバイスをもらえるの?

「それも美容院と一緒や。髪についていろいろ説明してくれる美容師もいれば、ただ黙々と作業をする美容師もおるやろ。鍼灸院の場合も、いろいろ情報を教えてくれる鍼灸師もおれば、寡黙な鍼灸師もいるワケよ。そういう部分でも患者さんの傾向が決まっていくねん」

ようやくイメージが掴めてきたよ。あとさ、鍼灸院に通う人ってそもそもきっかけはなんだろう? ボクは今教えてもらったから分かるけど、なんにも知らない人はふつう行かないよね。

「実際はな、医者にさじを投げられたり、病院の治療方針に疑問を抱いたりする人が来るケースが多い」

必要に迫られて来るワケだ。そんな大変な事態になる前に来られるよう、しっかり宣伝するべきじゃないの? 鍼灸院は。

「国家資格やから病院と同じく、広告の制限がいろいろがあるんよ。だから他のサービス業みたいに派手な広告ができないねん。つまり積極的に営業できんから口コミを待つしかない。ここが鍼灸院が分かりづらく、入りづらい最大の要因かもな」

そんなリアルな理由があったのか。なるほどねぇ。

「ま、とにかく理想は気に入った鍼灸院を見つけて、美容院くらい定期的に、気軽に通うことやね。医者にさじを投げられるとかでなく、病にならないのが一番や」

と、辻野先生は回答しましたとさ。

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■やちきの見解
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なるほどねぇ。よく分かった。

診察する人によって治療法が違うというのは、よく考えると鍼灸院も総合病院の内科も同じですね。

昔、扁桃腺が原因で激しく熱を出したことがあります。それでいくつか病院をハシゴしましたが、信用できる病院を見つけるまで3件くらい回った。処方された薬がまったく効かないなんてざらにあったしなぁ。


つづく

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